割れない木製コースターを目指し
て、試行錯誤の結果ある木材乾燥
方法にたどり着きました。
それが 糖類含浸法 です。
木材が割れる理由
木は常に空気中の水分を吸収した
り、排出したりすることにより、
木が膨張、収縮を繰り返すことに
より、割れやヒビが入ってしまい
ます。
過去の挑戦では、その膨張、収縮
する時間をより短く、ゆっくりに
する為に水中乾燥(ゆっくり乾燥さ
せたい)×お湯(時短で早く乾燥させ
たい)に挑戦しましたが見事に失敗
して半分以上にひび割れが発生し
てしまいました。そこで、別の乾
燥方法が無いかと探していると…
ある方法がみつかりました。
糖類含浸法の要点
私なりに簡単に説明すると
木材の中の水分が出たり入ったり
することで、木が収縮して割れに
繋がる為、その水分の代わりに糖
類を木の中に入れると、水分が抜
けないので、木材のひび割れを防
げるという考え方だと思います。
詳しく知りたい方は
糖類含浸法 で調べてみて下さい。
遺跡の発掘などで、木片の保管方
法などに用いられているようで
す。
準備するもの
● トレハロース
● 鍋
● 木製コースター(楢の木)
● カセットコンロ
トレハロースとは人工甘味料です。
スーパーでも買えるらしいのです
が、私の近くのスーパーでは売っ
てなかった為、アマゾンで購入し
ました。私の購入時は500グラ
ムで500円程で購入できまし
た。
実際にやってみる
鍋にお湯と木製コースターとトレ
ハロースを入れて煮込んでいきま
す。楢の木は広葉樹のなかでも堅
い種類の木です。こちらの木だと
70度位が一番トレハロースが浸
透するらしいので一時間ほど70
度をキープして煮込みました。
自然乾燥
煮込んだら後は取り出して風通し
の良い場所で陰干ししていきます。
今回は乾燥でも実験してみること
にしました。
木材の中の水分がトレハロースに
置き換わっているはずですが水分
の100%がトレハロースにはな
っていないと思うので乾燥時に水
分が抜けるのをゆっくりにするた
めに全体の3/1ほど新聞紙で包
んでみました。
乾燥時にカビが発生
一週間ほど過ぎた辺りで事件が発
生しました。
なんと、新聞紙で包んでいた物の
幾つかに カビ が発生してしま
いました。ここまでヒビも入らず
に実験は順調だっただけにかなり
ショックでした。
カビ発生の原因は、毎朝晩新聞紙
から出し入れしていたのですが、
おそらく実験実施時期がちょうど
梅雨の時期だったのが原因かと思
われます。
梅雨なんか嫌いです!!
次回は梅雨以外の乾燥している時
期に挑戦したいです。泣く泣く、
新聞紙で包んでいた物も出して実
験続行です。
結果発表!!
トレハロースで煮込んで一か月乾燥させた結果発表です。
割れ無し 26個
割れ 9個
74%の確率で割れないコース
ターの完成!!
前回お湯で煮込んだだけの時は
47%だった事からも
大成功!!かも
大きいサイズの20cm超えの物
はトレハロースの浸透が足りなか
ったのか流石に割れてしまいましたが…
20cm以下は10個中1個しか
割れませんでした。
良い感じです (^^♪
次回は大きいサイズにもこの
トレハロース浸透法が有効か?
実験してみたいです。
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